皆さん、こんばんは。
久しぶりの新キットレビューです。
今回は、アオシマの駆逐艦リニューアル第2弾となる初春型駆逐艦キットについてです。アオシマ製初春型駆逐艦の先代キットは、一般的評価が非常に悪いキットでした。アオシマの駆逐艦はウォーターラインシリーズ(WL)の中でも評価が悪かったのですが、個人的には、その原因が“大雑把な作り”と“武装パーツの形状不良”と思っています。船体形状は基本的には良好なため、リニューアルパーツが付属してからは何とか面目を維持していた状態のようです。WLでは現在でも小型艦のリニューアルが進まない状態で、タミヤやハセガワは未だにリニューアルする気配がないようですが、
アオシマはシリーズにおけるキットの評価が悪かったこともあってリニューアルに積極的です。ことに日本艦に限ってと思いますが、これは独戦艦ビスマルクのリニューアルにが不評だったことも関係があるように思えます。
旧製品の出来が悪かったこともあったと思いますが、アオシマの新キット開発努力が実を結び、リニューアルキットはユーザー側に一定の評価を受けたため、戦艦「長門」以降、アオシマの艦船模型開発は活発になりました。非常にうれしいことです。
個人的には、アオシマがどうしたら売れるのか?ということを真剣に考えたことを評価します。それは、ユーザー側の求める事が年々変化することに対して、柔軟な対応をとったキット開発をしているように感じるからです。
さて、アオシマの駆逐艦リニューアルは、人気の陽炎型駆逐艦から始まりました。この頃は、まだ現在のようにフジミが活発な行動を起こしていなかったため、精密志向のキットはピットロード(PT)のキットしか発売されていない状態で、モールドではPTのキットが評価されていた時代でした。WLは従来からの開発体制を守って価格を抑えながら組み立て安さを追求し、全体像重視で細部を省略するのが1/700のキットである!と示していた時代でした。 しかし、ユーザー側には雑誌に掲載されたプロモデラーの精密な優れた作品が人気を博していたように感じられ、WLキットはそのための素材的な存在になりつつあったことも事実です。
少し、話が逸れましたが、現在の精密志向キットが当たり前となった1/700の艦船模型世界にあっては、このリニューアルした陽炎型駆逐艦も少し古い気がします。しかし、このキットでは年代を代えて同型艦を多数発売し、ある意味WLのコレクション製を問うようにも感じました。沢山の同型艦を発売したことに、私は大変満足しています。
そして、アオシマ製駆逐艦キットの第二弾となる初春型。このキットを最初に見た時、感じたことは、モールドのメリハリが強調されていることでした。個人的にピットロードのモールドが好きだった事もあり、1/700の縮尺ではこのように強調されるべきと考えるので絶賛です。
アオシマのWLは限定版キットを多数発売してきましたが、エッチングパーツを付属してスーパーディティール(SD)と呼ぶキットを発売しているのも特徴の一つです。
最近はこのSDキットを最初に発売し、後日通常キットを発売するようですね。
BOXアートは上田氏ではないようですが、この「子日」の画像は気に入りました。「初春」のものは、船体が前後に曲がっているように感じられるのであまり好きになれないのです。遠近感覚を表現するのは難しいことですね。
エッチングの説明書。丁寧に記載されているものが付属しています。
WLおなじみの錘と軍艦旗、艦橋窓のシール。シリーズでは珍しい影入りの字体となっている艦名デカール(新キットならでは?)。
組み立て説明書は、陽炎型キットの時とは違い、大きく見やすくなっています。
Aパーツ。甲板パーツと艦首の二番砲塔基部などのパーツなどがまとまっています。リノリウム押さえ金具のモールドは、陽炎型よりもしっかりしていて個人的には好感持てます。
画像左はBパーツ。煙突やマスト、上部構造物などがまとまっています。右端のEパーツは艦橋部パーツですが、同型艦「初春」と本キットで形状が違うものを開発していて、こだわりの一面が見えます。
左のCパーツの魚雷発射管と右のDパーツの主砲塔パーツは新規パーツ。形状はリニューアルパーツより立体的で良い感じです。

船体パーツは左右分離式ではなく一体整形もの。但し、舷側モールドはスライド金型の使用により詳細になっています。形状が歪まないように間に梁もあり。喫水板は艦尾部にビックリしました。
傾斜がついていて開発にこだわりが感じられます。

一応、リニューアルパーツも付属しており、ユーザー側のコレクション統一性にも配慮しています。